みなさんは「マイクロクレジット」というシステムをご存じでしょうか?ボランティアインデックスの中の「バングラディシュ希望の星」をお読みいただいた方はご存じかと思いますが、「金銭を与えるに留まらず、その人間が生きていく上で何が必要か」というコンセプトに基づいて、開発途上国における女性の地位向上や、貧困にあえぐ人々の生活改善を目的として、事業を始めたいのに銀行のローンを借り入れる事の出来ない人々に提供される、少額の回転ローン資金の事です。
1995年北京で行われた世界女性会議の中にも指摘されたように、様々な貧困問題を解決する為の一つの対策としては、世界の女性の地位を向上することです。その一つの方法としては、小規模な家庭的な事業を開始する事によって可能となると思われます。その少額な回転ローンは、例えば家畜、牛・羊・にわとり・豚を飼って、または野菜を栽培する畑を作ったり、そういった非常に零細な家庭的な事業からやり方を教える、それからそこで挙げられる収入を生活に充てる。そういった事業を行うわけです。少額のローンとは、100ドル、200ドル程度の資金の事です。それが「マイクロクレジット」という意味なのです。
述のマイクロクレジットの管理・運営を行っているのが「GRAMEEN BANK」という銀行です。
このGRAMEEN BANKの創設者こそが、プロフェッサー・モハメッド・ユニス氏なのです。
氏は「OZAKI MEMORIAL FOUNDATION AWARD」を受賞する為に来日されました。この賞は、日本の尾崎記念財団というところが毎年奉仕活動において功績のあった方に授与している、たいへん栄誉ある賞です。このモハメッド氏をはじめ、各国の大使や有識者の方々は、奉仕活動について非常に熱心です。これらの方々の情熱と善意によって、世界中の様々な国々で、貧困にあえぐ人々や病気や障害に苦しむ人々が救われているのです。
Dr. Andyは、こういったマイクロクレジット制度を取り入れて、バングラディシュでは女性の地位を向上する為の家畜を飼うプロジェクト、それからフィリピンにおいてはミシンの訓練によって、洋服を作る為の技術を得る為の支援活動、タイにおいては、畑を作る為のプロジェクトに参加し、これまでに数カ国において10くらいのプロジェクトを行ってきました。